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[nuclear]放射能汚染、海外の対応 [Food]


「放射能濃度の日本の基準値は高い」などと言われていますが、海外の対応はどうなのでしょう?
ニュースや各機関の発表をまとめてみました。
 

[オランダ]
日本からのコンテナの表面から6Bq/cm2検出された。(核種不明)
コンテナの表面の許容基準:4Bq/cm2

「日本のコンテナ19個から放射性物質…オランダ」2011/5/11 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20110316-866921/news/20110511-OYT1T00392.htm

(オランダのニュースと思われる記事)
19 besmette containers uit Japan aangetroffen in Rotterdamse haven
Nieuwsbericht nieuwe Voedsel en Waren Autoriteit | 10 mei 2011
http://www.vwa.nl/actueel/nieuws/nieuwsbericht/2012800/19-besmette-containers-uit-japan-aangetroffen-in-rotterdamse-haven




[ベルギー]
日本からのコンテナの表面から137Csが0.5μSv/時検出された。
Euの基準値:0.2μSv/時

「ベルギー、日本の貨物から基準上回る放射能検出」
発信時間: 2011-05-06 14:37:21 | チャイナネット
http://japanese.china.org.cn/jp/txt/2011-05/06/content_22510435.htm




[ドイツ]
グリーンピース発行の放射線基準値比較表
「食料品及び畜産用飼料における放射能限界値及び基準値:EU 新規定(4 月 7 日)、EU Euratom, チェルノブイリ事故後の EU 規制値、国際食品規格委員会及び放射線防護専門家間の比較表」
1.邦訳版(PDF 236 KB)
http://www.ichgmbh.com/whats-new/doc/Deutsch/2011_5/tabelle-grenzwerte-eu_08_apr_2011_jp
2.ドイツ語オリジナル(26 KB)
http://www.ichgmbh.com/whats-new/doc/Deutsch/2011_5/tabelle-grenzwerte-eu_08_apr_2011_de
(クリックで拡大)

左側(水色部分)に「10年以上の半減期を持つ」と書いてありますね。

「日本で発生した原子力発電所事故の影響 - ドイツ環境省公開の”Q&A”」
http://www.ichgmbh.com/whats-new/Auswirkungen-von-AKW-Unfall-in-Fukushima#anchor-6




[EU]
輸入制限措置を2011/4/8に改訂
--------------引用開始
1.3 4月8日に加盟国は緊急輸入制限措置を改定しましたか?
はい。EU加盟国は放射性物質の最大許容量を日本と同じレベルに合わせることに合意しました。改定された規則は4月12日(火)に官報に公布されました。
-- 2011.04.12 Revision (PDF) and Corrigendum (PDF)
--------------引用終了

「FAQ よくある質問」駐日欧州連合代表部
http://www.deljpn.ec.europa.eu/modules/world/afs/faq/


--------------引用開始
4月11日に欧州委員会実施規則が改正され、証明書の様式等が変更となりました。

欧州委員会実施規則No.351/2011(Commission Implementing Regulation (EU)No.351/2011) (PDF:761KB)
http://www.maff.go.jp/j/export/e_info/pdf/eu-jissikisokukaisei.pdf
--------------引用終了
(クリックで拡大)

左側(水色部分)に"half-life greater than 10 days"と書いてあります。 グリーンピースの表は”10年以上”になっていましたが、どちらが正しいのでしょうね?

「福島県内での原発事故に係る諸外国への輸出に関する証明書発行について」農林水産省
http://www.maff.go.jp/j/export/e_shoumei/shoumei.html




[各国]
--------------引用開始
各国の検査・規制の強化に関する情報は、「諸外国・地域の規制措置(PDF:175KB)」をご覧下さい。(5月26日/情報更新)
--------------引用終了
http://www.maff.go.jp/j/export/e_info/pdf/kensa_0526.pdf

(クリックで拡大)


福島県内での原発事故に係る各国の輸入検査 農林水産省
http://www.maff.go.jp/j/export/e_info/hukushima_kakukokukensa.html

EUでは福島、群馬、栃木、茨城、宮城、山形、新潟、長野、山梨、埼玉、東京、千葉、神奈川の13都県産の食品には、「検査証名書」を求め、さらに自国でサンプル検査を実施すると言っています。

EUに輸入されたものは、2重検査で安心できます。
一方日本国内では、検査されずに出回っているものも少なくないようです。
きちんとした検査体制ができていませんので、安心できません。




<2011/7/23追記>
[スウェーデン]
こちらのブログ記事、
「チェルノブイリ原発事故のあとのスウェーデン 」
http://blog.goo.ne.jp/yoshi_swe/e/40ff41f6ef9ce6da50cffd378d430701
「食品の放射性セシウムを減らすためのアドバイス」
http://blog.goo.ne.jp/yoshi_swe/e/4cda1e7e0658e2cf443d9a153b785f7f
によりますと、
--------------引用開始
スウェーデン放射線防護庁は「食料品による内部被曝の上限は 年間1ミリシーベルト」と定め、それを達成するために食品庁は「国内で販売できる食料品の汚染限度は、特定の食料品を除いて300ベクレル/kg」と規定している。

出典:スウェーデンの防衛研究所・農務庁・食品庁・放射線防護庁・農業大学が共同で発表している『放射性物質が落下した場合の食品生産について』(Livsmedelsproduktionen vid nedfall av radioaktiva amnen)
http://www.foi.se/radioaktiva.livsmedel/livsmedelsprod.pdf
--------------引用終了
だそうです。

表にしてみました。
単位Bq/kgスウェーデン1986/5/2(暫定)スウェーデン1986/5/16スウェーデン1987/6月(最終)日本暫定基準値2011/3月以降
セシウム137国内産:1000
輸入品:10000
300トナカイ・ヘラジカなどの野生動物の肉や湖沼に生息する淡水魚、野生のベリー、キノコ、木の実:1500
それ以外:300
250
ヨウ素131国内産:2000
輸入品:5000
2000なし飲料水、牛乳、乳製品:300
野菜類(根菜、芋類除く):2000


日本はセシウム137だけで250Bq/kg(500÷2)ですから、スウェーデンより若干厳しめとなりますね。
ただし、このスウェーデンの基準値(Bq/kg)はどんな係数を使って計算されているのかが不明です。
基準値(Bq/kg)は、係数や核種比率などの前提条件次第で算出結果が大幅に異なるので、内部被曝の許容量(mSv)が重要と考えます。

日本の基準値の内部被曝許容量はセシウムとストロンチウムだけで5mSv/年で、すべての核種合計では数十mSv/年だったはずです。(政府が公表しないので詳細がわかりません(泣))
スウェーデンは1mSv/年だそうですが、これが「すべての核種合計で」という意味ならば、日本の内部被曝許容量(mSv)は、スウェーデンに比較して高いのではないでしょうか?

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らんらん

はじめまして。
日本の基準値があがってしまい 子供に何を食べさせてあげたらいいだろう?と悩んでしまします。
放射能のことをかんがえると 今は
輸入品のほうが安全なのか?とも思えます。

ただ EUの基準値は チェルノ以来今の日本よりも高い基準だと聞きました。
でも ↑をみせていただくと 4月8日に 改正されて 引き下げられたのでしょうか?
EU の基準値はあるけれども その中にある  ヨーロッパ各国の基準値
は また それぞれに違うのでしょうか?

輸入品 アメリカ  カナダ  オーストラリア ニュージーランド 南アメリカなど
も含め
今の日本の今の基準より放射能に関しては どうなのかな?と思っています。
by らんらん (2011-06-11 19:12) 

ふじくろ

>>らんらんさん
はじめまして、こんにちは。
同じく、お店で「何を買えばいいのかな?」と悩む今日この頃です。
[EU緊急輸入制限措置]
4月8日に引き下げられた(厳しくなった)ようです。
これは輸入品に対する基準値なので注意が必要と思っています。
単純に日本の基準値と比べられないと思っています。

EUがどんな計算式で基準値を算出しているのか判らないのですが、たとえばCODEX委員会(国際組織)のように輸入/消費係数を設定していれば、その値によって基準値(ベクレル)は大きく変わってきてしまいます。
同委員会では「9割の食品は(汚染地からの輸入でないので)汚染されていない。1割は汚染された地域からの食品」と仮定していますので、輸入/消費係数=0.1で算出していて基準値(ベクレル)はセシウムで1000Bq/kgなど高い値です。
「汚染された輸入食品は少ないので、食べ物全体では汚染度は下がる」というのが前提です。
なので、自国内流通と輸入品に対しては基準値が違う可能性があるのでは?と思っています。
EU各国の自国内流通食品の基準値がわかれば参考になると思うのですが、今のところ不明です。
ご存知でしたら教えて下い。

【参考記事】
[nuclear]国の暫定基準値は本当に高いのか?を考えてみた(食物編)
http://makeadifference.blog.so-net.ne.jp/2011-05-28

by ふじくろ (2011-06-12 15:30) 

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