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大手マスメディアはなぜ報道しない?...シー・シェパード [Earth]


雑誌記事「グリーンファイター界のダース・ベイダー? シー・シェパードの休日」:ソトコト
を読みました。


SOTOKOTO ( ソトコト ) 2010年 05月号 [雑誌]

SOTOKOTO ( ソトコト ) 2010年 05月号 [雑誌]

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 木楽舎
  • 発売日: 2010/04/05
  • メディア: 雑誌



SEA SHEPHERD シー・シェパード;動物保護団体

今年(2010年)1月も日本の捕鯨船と衝突したりして、なにかと報道される団体ですよね。

[関連ニュース]

 

インタビュー記事などを読んでみて、彼らの運動の趣旨は理解できますけど、
過激な行動は容認できません。

事件・事故が起こるたびに「いつか人命が奪われるような、大変なことになるのでは?」と、
ハラハラします。

FBI(アメリカ連邦捜査局 Federal Bureau of Investigation)は彼らを「エコテロリズム」と表現しています。[1]
法を犯し、人々に脅威を与えるのですから、この判断は当然だと思います。
個人的には、彼らの環境を保護したいという主義主張には賛同しますが、手法を認めることはできません。



今回記事を読んでみて、初めて知ったことがたくさんありました。


1. 彼らが戦ってきた「敵」
USA、スコットランド、台湾、スペイン、旧ソ連、ノルウェー、メキシコ、日本、イタリア、アイルランド、アイスランド、デンマーク、チリ、キューバ、中国、カナダ
33年間の活動で数十カ国だそうです。

日本の報道から受ける印象は、「日本をバッシングするために運動している」ようにみえますが、想像以上に「敵」が多かったのですね。


2. 彼らが守りたいもの
マグロ、イルカ、ナマコ、サメ、タラ、サケ、クジラ、アザラシの子、ウミガメなどのすべての海洋生物。
「密猟」や(彼らが主張するところの)「合法だが好ましくない行い」に対して、
実力行使しているそうです。

日本の報道から受ける印象は、「クジラがかわいそうだから守っている」だけのようにみえます。


3. メンバーの国籍
エストニア、カナダ、南アフリカ、スウェーデン、オーストラリア、オランダ、ドイツ、イギリス、フランス、USA、日本などだそうです。
様々な国から集まってきて会話は英語で、中枢メンバー以外はボランティアだとのこと。

日本の報道から受ける印象は、どこか特定の国の組織のようにみえます。
ネットでも彼らに対する日本人の批判として、オーストラリアなどの特定の国を攻撃している文言を見かけます。


4. 一番力を入れている活動
ガラパゴスの世界遺産保護。
ナマコの密猟を防ぐため、「ガラパゴス国立公園」と協働しているそうです。

日本の報道から受ける印象は、クジラの保護に特化しているように見えます。



[humpback whaleザトウクジラ]
送信者 blog:地球のために今何ができるだろう?







彼らに対する報道は、日本と諸外国ではかなり異なるようです。
これは海外在住日本人の方々のブログで知っていました。

例えば海洋での行動に関して、
日本の報道では彼らの危険な行為は報道しますが、日本が何をしたかについては決して触れません。
日本の捕鯨関係の船にLRAD(長距離音響発生装置)が搭載されていて、それを人間(シー・シェパード)に対する武器として使っているなど、何人の日本人が知っているのでしょうか?


「シー・シェパードたちはクジラがかわいくて賢い動物なので守っている。かわいくも賢くもない家畜が殺されるのには異議を唱えないのに。」と一部の人たちは主張しています。
これは日本のマスメディアによって操作された虚像でしょうか? 否、実像なのでしょうか?
誰か情報を操作しようとするものがいるのでしょうか? いないのでしょうか?

「かわいくて賢い動物を守りたい」という欲求がこの保護団体にあったとしても、
それだけが運動の動機で保護活動をしているとも思えません。
ナマコはかわいくて賢い...と彼らが考えているのなら別ですが。

[ナマコ sea cucumber:NATIONAL GEOGRAPHICより]
送信者 blog:地球のために今何ができるだろう?



シー・シェパードにまつわる疑惑はたくさんあります。
そのなかで最大の疑惑は、日本の大手マスメディアが”報道しないこと”だと感じています。

なぜ大手マスメディアは、”捕鯨推進派にとって不都合な真実”を報道しないのでしょう?





[1] (一部抜粋 ふじくろ訳)「1977年、環境保護団体グリーンピースから離反したメンバーがSea Shepherd Conservation Society (SSCS) をつくり、網を切って商業捕鯨を攻撃しました。以来「エコテロリズム」活動が世界中で行われています。」
Testimony of James F. Jarboe, Domestic Terrorism Section Chief, Counterterrorism Division, FBI Before the House Resources Committee, Subcommittee on Forests and Forest Health February 12, 2002 "The Threat of Eco-Terrorism"







【関連記事】

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「USAには「海洋哺乳類保護法」というものがあるのですね」 2010-03-31



【関連ニュース】(外部リンク)

「寿司の国に漂う不安の冷気」
食卓の魚は本当に安全か——世界で水産物輸入量トップの日本に広がる疑念と誤解
2010.03.11 :Newsweekより


「なぜシー・シェパードは日本の捕鯨船を攻撃するのか?」2010年01月09日 08:52 JST:PJnews

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コメント 3

ふじくろ

>>国際人さん
you wrote below ;
>>インターナショナル・ヘラルド・トリビューン (InternationalHeraldTribune)は海洋生物保護団体の資料を引用して、ニュー ジーランドの深海でとらえられる魚、ホキ(hoki)が
フィッシュバーガーや寿司に使われ、数が減少していると報道した。
報道によれば、 マクドナルド社は自社の人気メニュー、フィレオフィッシュの原料として、ホキを
年間700万KG使うという。ホキはもともと人気がない魚だった が、最近になってハンバーバーガーの
材料に加工され、おいしい魚に変貌した。そのおかげでニュージーランドは数年の間、ホキ輸出で
かな り の収入を得てきたのだが、今になって海洋団体らがこのまま捕獲し続けると、ホキが絶滅すると
警告をしてきたのだ。
もちろんニュージー ラン ド政府も漁獲制限を行い対策は立てているものの、ホキの数は減り続けているという。
ある専門家は1990年代初めの乱獲で数が急激に減り、 絶滅危 機魚種になった魚『orangeroughy』を
例に持ち出し、「このままだと、ニュージーランド深海底魚種 『orangeroughy』のよう な運命をむかえる。」
と警告している。>>

「環境保護を標榜(ひょうぼう)する米団体 「シー・シェパード(SS)」のメンバーアディ・ギル号」のピート・ベチューン船長=ニュージーランド国籍 は........
by 国際人 (2010-04-08 13:58) 




ホキに関する情報ありがとうございました。

生物を保護 しようという活動そのものに国籍は関係ありません。
コメントされた「東洋人への嫌がらせ」の表現や個人(ピート・ベチューン)への攻撃は、このブ ログの趣旨とは著しく乖離しています。
根拠を示さない憶測や個人・団体に対する誹謗中傷などの、非生産的な迷惑コメントはmodifyまたはdeleteされます。
by ふじくろ (2010-04-09 14:22) 

すた

もう少し海外の文献を自ら読んでみてはどうでしょうか。
海外のニュース報道では賛美しているようですが、市民レベルでは賛否両論があり、一律に支持している訳では有りません。またシーシェパードに関わりたくないとする環境保護団体も読んだ限りでは少なく有りませんし、大金を集めるシーシェパードに対して懐疑的な視線を向ける団体は意外と多い。

それにシーシェパードが捕鯨船に投げている刺激臭物は少量でも水生生物のエラや内臓を炎症させる致死性の高いもので、海水で希釈し難く長期間海中を漂うと言う毒物です。それを使う時点でシーシェパードはテロリストだとする海洋学者も居ます。(自然由来で安全と主張してますが、シーシェパードの主張通りの作り方ならば間違いなく毒物でしょう。実際に水生生物よりも強靭な筈の人間の皮膚が炎症を起こし、塩分を含まない純水で希釈洗浄してます)




by すた (2011-05-23 09:19) 

ふじくろ

>>すたさん
ご意見ありがとうございます。
シーシェパード擁護の記事と勘違いされていませんか?
ブログ記事を良く読むことをお勧めします。
勘違いのほんの一例を示しますと、
彼らが市民レベルで一律に指示されているとはどこにも書いていませんし、思ってもいません。
by ふじくろ (2011-05-24 16:18) 

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