SSブログ

映画『フード・インク』 [Cinema]

 
HOOD, INC. (2008)
邦題 : フード・インク


公式サイト http://www.cinemacafe.net/official/foodinc/
official site : http://www.foodincmovie.com/


送信者 blog:地球のために今何ができるだろう?

Running Time: 94 Minutes
Country: United States
Directed by: Robert Kenner
Cast:
Gary Hirshberg ... Himself
Michael Pollan ... Himself
Troy Roush ... Himself
Joel Salatin ... Himself
Eric Schlosser ... Himself
 
劇場情報:http://blog.cinemacafe.net/food-inc/food-inc.html



現代アメリカの食を巡る告発ドキュメンタリー。

共同プロデューサーのエリック・シュローサー(Eric Schlosser)によれば、「業界の思惑は巧妙に消費者から隠されてきた」ということらしい。
[Eric Schlosser]
送信者 blog:地球のために今何ができるだろう?


マクドナルドはどうしてあんな安い価格でハンバーガーを提供できるのか?
そのからくりが紐解かれていく...
送信者 blog:地球のために今何ができるだろう?
 
 



予告(中央の「再生する」ボタンまたは左下の三角マークボタンをクリックすると再生されます)
映画『ありあまるごちそう』の予告も含まれています。





安い肉を仕入れる方法、
安い賃金で労働者を雇う方法、
などなど。

作中ではブロッコリーが$1.29で、「ハンバーガーよりも高い」と紹介されている。
送信者 blog:地球のために今何ができるだろう?

(ちなみに今日(2011.01.30)神奈川県内のスーパーで売られていたブロッコリーは¥258でした。ハンバーガーが2個買えてお釣りがきますね。(^◇^;))


またハンバーガーの会社だけでなく、アメリカの農業・食品産業全体の問題が「これでもか」というほどゴロゴロでてきます。
送信者 blog:地球のために今何ができるだろう?


大規模農業と遺伝子組み換え食品。
大量の化学肥料や農薬。
農産物の集約とコスト削減に伴う石油への依存。
家畜を、本来(自然)の数分の一の生育期間で数倍の体重にしてしまう方法。

2000年以降生まれのアメリカ人の、1/3が糖尿病予備軍。
繰り返すo-157などの感染症。

食品加工会社の傘下に入り、言いなりになるしかない農家。
飼育方法は会社が指示する。
暗い鶏舎で自らの体重も支えられず死を待つ鶏。

換気扇を鶏舎につけるようにとの指示が農家にくる。
断れば契約は打ち切られる。
承諾すれば、食品会社から多額の借金をして設備投資することになる。
こうして農民たちは巨大食品会社に取り込まれ、システムの一部となっていく。
本当は換気扇などつけなくても鶏舎の窓を開け放てばよいのですが、それを食品企業が許さないのです。


問題が多すぎて覚えきれません。(◎-◎)


巨大食品企業は自らの考える合理性に乗っ取って、最高に収益を上げる努力をしているようです。
その犠牲になっているのは、人間や家畜の健康、労働者や農民の人権などなど。
と、この映画では語られています。
ほとんどの消費者が”知らない”が故に、成り立っている仕組みなのだと思いました。

高カロリーな飼料や薬で不自然に太らされている牛のことや、
その弊害で人間にとってもよくないことがあるなど、いったい何人の人が知っているのでしょうか?




映画の最後はこう締めくくられています。
「システムを変えるチャンスが1日に3回ある。」
ー労働者や動物に優しい、環境を大事にする企業から買おう
ースーパーに行ったら旬のものを買おう
ー有機食品を買おう
ー地産食品を買おう
ー農家の直販で買おう
ー家庭菜園を楽しもう
ー家族みんなで料理を作り、家族そろって食べよう
(一部割愛しました)




【一番ショックを受けたこと】
食品や農産物の安全性について警鐘を鳴らす行為が「風評被害」として告発されたこと。
コロラド州にはなんと風評被害法なるものまであるそうです。
これでは消費者が真実を知ることはなかなか難しいでしょうね。
まるで旧共産圏の国みたいだと感じました。


【一番勇気づけられたこと】
インタビューに答える2人の農夫の言葉に胸を打たれました。

1人は畜産農家の人の言葉。
「牛は穀物ではなく草を食べるものだ。放牧で草を食べ、草は糞を吸収して大きく育つ。すべて自然に循環している。」
彼の農場ではこの自然循環型の畜産を実践していました。
画面では、草地を歩く牛や土の上を自由に歩いたり餌を食べている豚が映し出されていました。
送信者 blog:地球のために今何ができるだろう?

送信者 blog:地球のために今何ができるだろう?


もう1人はとうもろこし農家の人の言葉。
「(消費者が)望むのならオーガニックな作物を届けるよ。約束する。」
彼は現在巨大企業に押し付けられた方法でトウモロコシを作っています。
送信者 blog:地球のために今何ができるだろう?

送信者 blog:地球のために今何ができるだろう?




個人的評価 星5つ★★★★★が最高です。
映像美   ★★★★
音響    ★★★
ストーリー ★★★★
総合    ★★★★




【ある日の我が家のお買い物】
有機JASマークを参考にして買います。
「値段が高いな」と思う反面、健康や環境を大事にしたいとも思うのです。
送信者 blog:地球のために今何ができるだろう?

送信者 blog:地球のために今何ができるだろう?

送信者 blog:地球のために今何ができるだろう?

手書きの文字は賞味期限をマジックで書いたものです。
送信者 blog:地球のために今何ができるだろう?

送信者 blog:地球のために今何ができるだろう?

着色料は無くても発色剤は使われているらしい。
送信者 blog:地球のために今何ができるだろう?

送信者 blog:地球のために今何ができるだろう?

ちなみに日本での有機の割合は0.2%だそうです。
「国内の総生産量と格付数量(平成21年度)ー平成21年度 認定事業者に係る格付実績」より。(pdfファイル:www.komenet.jp/_member/documents/2011/03-110118.pdf)

食品とは関係ないですけど、石けんの食器洗い洗剤を買います。
環境での分解がスムーズらしいです。着色や香料も入っていません。
送信者 blog:地球のために今何ができるだろう?




【関連記事】
『うん、確かにマックって腐りにくいよね』2010.10.20

*「ふじくろ日記」へのリンクです。
映画 『キング・コーン』2009.05.21

*「ふじくろ日記」へのリンクです。
映画『FAST FOOD NATION』2008.08.19

『牛のストレスが減れば牛乳だっておいしくなるかも』2010.08.09

『フォアグラができるまで』2010.04.01


nice!(2)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

nice! 2

コメント 2

keykun

こんにちは。^^
この映画~大阪では、第七藝術劇場(梅田)だけですね。^^
質の高い映画ほど上映館が少ないというジレンマがあります。^^;;
卵の消費期限はとても長いと聞いていますが。^^;
by keykun (2011-02-01 13:53) 

ふじくろ

>>keykunさん
そうですね、アカデミー賞にノミネートされて結構注目されていたと思ったのですが、上映館が少ないですね。残念です。
卵はとても長持ちするものと思っていて、以前はあまり賞味期限など気にしてなかったのですが、娘が卵を食べて激しい腹痛を起こしてからは「生食は賞味期限内」のルールにしました。(^^)
by ふじくろ (2011-02-16 12:49) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0